FC2ブログ
当ブログは……

◆幻想水滸伝(パーシヴァル中心に全シリーズ)をメインとした趣味の二次創作・固定ヒロイン夢小説を扱ったブログです◆各版権元製作企業・関連会社とは一切関係ございませんが著作権は筆者さやなにあります◆
プロフィール

さやな

Author:さやな
寒いと生きていけないと言いつつ
我が家は恐ろしく寒い
ということは実は寒さに強いのかもしれません

モノ書きするくせに筆不精な自分が歯がゆい今日この頃

まわりに創作仲間がいないのでお友達募集中です
人見知りですが来る者拒まず!
自分からなかなか入っていけない臆病者。。。


どうぞ皆さまよろしくお願いします
コメントがございましたらお気軽に拍手ボタンよりどうぞ。



当ブログはリンクフリーです



pixiv始めました!
id=4675251

ブログ内検索
カテゴリー
お世話になっているサイトさま
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSフィード

【 深海(1) 】

TOAほぼ原作沿い夢です。
開始はゲーム前より。
恋愛要素重視のため原作のEDまで書かないとは思います。
オリジナル要素も多少含みます。

ヒロイン設定:元・天才暗殺者。現・マルクト軍人。序盤(ホント初めだけですが)はジェイドの副官。

お相手はジェイドですが最終的にピオニー落ちです。

時々微エロ含みますのでご注意ください

【 深海  (1) 】


「愛してる」
なんて稚拙な言葉。なんて…乾いた響き。
それでも彼は繰り返す。
「愛している…」
気持ち悪い。言われるたびに胸焼けがする。
あたしは、なんて冷酷な女なのだろう。
違う。
最初に言ったのは彼だ。
これは恋愛関係などではないと。
なのに…どうしてそんな言葉を囁くの?
いつからだろう?彼がそんなことを口にするようになったのは。
彼と抱き合うのは互いの快楽のため。
こんなにもあたしは彼が好きなのにどうしてあの時は割り切れたのだろう。
抱き合うたびに…互いの本能が高鳴るたびに彼は耳元で囁く。
全てが終わればもう彼はいつもの冷たい彼に戻る。
彼から敬語が抜けるのはその瞬間だけだった。
天邪鬼な彼の本音?
そう思えたらどれだけ楽だろう。
けれどあたしの思考はそれほど単純には出来ていない。
馬鹿なあたし。
愛してる、そう言われた瞬間、あたしは無意識のうちに全力で彼を跳ね除けた。
一番いいところで据え膳を食らわされた彼が不機嫌そうな表情を浮かべる。
いや、違う…これは驚いてる?
「ライカ?」
彼とは思えぬ弱々しい口調で名前を呼ばれた。
それは…怯えた子供のようだった。
無意識?
だとしても…彼はあたしに誰を見ていたのだろう?
「ごめん…ジェイド」
もう限界だった。
それだけ伝えてあたしは乱れていた制服を適当に整えて逃げるように彼の執務室を出た。
事は決まって人気の消えた後、残業で疲れ果てた頃に起こる。
あたし、知ってる。
ピオニー陛下が言っていた。
あたしはネビリム先生に似ているって。
顔とかじゃなくて性格とか雰囲気とか…。
恋愛関係なんかじゃなくても構わない。
けれど…誰かの代わりは嫌だ…。
「あたしは…娼婦じゃない…」
軍部の裏にあるあたしのお気に入りの場所。
気が付いたらそこに居た。
ぽつりと口をついて出た独り言に自分で嘲笑う。
涙が、出なかった。
どうしていつの間にかあたしの心はこんなに乾いてしまったのだろう。
太陽はとっくに落ちて満ちかけた月が淋しく光りを放っていた。


「ありゃ、先客が居たかぁ…」
おどけた言葉が背後から投げられた。
けれど声の響きは少しくぐもっているような気がした。
「陛下…。こんな時間に抜け出すのは感心しませんよ?」
必死に取り繕ったあたしの顔はきちんと笑えているだろうか?
ピオニー陛下は普段の彼には似つかない儚げな笑みを浮かべていた。
陛下もあたしと一緒。
気分が落ちてる時ここに来る。
けれど彼は自分事などそっちのけであたしの心配をした。
「何か、あったのか?」
芯の通った力強い声が響く。無理をした声。
「いいえ何も。陛下こそ、何かあったのではないのですか?」
逆に相手を気遣ってみせる。
すると彼は遠くを見つめながら、ちょっとな…と小さな声で言った。
その横顔に見とれてしまった。
あまりにも淋しそうでそれでいてあまりにも綺麗で。
無意識のうちにあたしは陛下を抱きしめていた。
我に返って非礼を詫びようと彼を見上げて気づく。
彼はの表情はひどく歪んでいる。
「聴くことしか出来ませんがあたしでよろしければ…」
そう言いかけて陛下の言葉にさえぎられる。
それは呟きに近いほど静かな声で咽喉から搾り出すように紡がれ始めた。
「先ほど…ジェイドの執務室にサボりに行こうとしてな…」
あたしははっとした。
聴かれていた?
何を?どこを?
そんなのはどれでもよかった。
けれどこの人にだけは知られたくなかった。
俯いた顔を上げられないまま暫し時が過ぎる。
あたしは今どんな顔をしているのか?
それを知るのが自分で怖かった。
結果あたしは陛下に慰められた。
抱きしめられた彼の腕の中はとても温かくて心地よくて安心した。
溢れる涙をあたしは止めることが出来なかった。
どうしてあたしはあんな非道な男を好きになったのだろう?
陛下のことを好きになればよかったのに…。
あたしは彼を恋愛対象として見たことが無かった。
どうしても見れないのだ。
身分の差が邪魔をして…。










*******


ジェイドは歪んだ弱さがあって欲しいです。
歪んでいるとされつつも、なんだかんだで公式は綺麗過ぎるというか。
プレイ中終始考えていました。
公式はみんな潔癖過ぎていまいち人間味に足りない気がするのです。
その点陛下は良いです。
ネフリーのエピソードのせいで。
一途さん多いけれどピンと来るのは彼だけでした。
関連記事
スポンサーサイト



web拍手

comment

Secret