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◆幻想水滸伝(パーシヴァル中心に全シリーズ)をメインとした趣味の二次創作・固定ヒロイン夢小説を扱ったブログです◆各版権元製作企業・関連会社とは一切関係ございませんが著作権は筆者さやなにあります◆
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さやな

Author:さやな
寒いと生きていけないと言いつつ
我が家は恐ろしく寒い
ということは実は寒さに強いのかもしれません

モノ書きするくせに筆不精な自分が歯がゆい今日この頃

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自分からなかなか入っていけない臆病者。。。


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【 Adagio 】

あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。


久々の更新。
久々のパークリです。


年越しネタのつもりなのに明けてからのアップになってしまいました。
ホント短いSSです。


新作一週目クリアしました。
気になるキャラがちらほら居るのでやりこんでから何か書くかもしれません。




     新しい一年
     新しい自分
     変わらないようできっと変わっていく想い
     褪せるモノがあったなら新しいモノで上書いて
     そうして永遠に君の傍に居れたら良い
    









【 Adagio 】



「随分お疲れのようで」

 確かに彼の言い方も悪かった。上司と部下でない今はそんな丁寧な口調を使う必要もまったくないのだ。パーシヴァルにとっては皮肉るつもりなどなく思ったままに口にした一言のつもりだったがクリスは妙に勘に触った。

 疲れなど気にする暇もなく忙しない日常に、ほっと一息ついたとき彼のことを思い出す。寝る前に届いていた手紙を読み返しているとなんだかすぐ傍に彼が居るような気がして安らいだ。そうして活力を取り戻せる気がした。

 しかし、今は違った。
 
 ゼクセン共和国では何より女神ロアの聖誕祭が一番賑やかな年中行事で年明けはそれは静かなものだった。新年を祝わないわけではなく、皆家に篭もってまちまちに大切な人々と貴重な時間を過ごす。このときばかりは飲んだ暮れや荒っぽい輩が一斉に街から消えるのだ。行事のために警備やパレードに借り出されることもなく、年内にこなしてしまわなければならない仕事が片付けば忙しさは普段の半分にもなる。そのため騎士団ではこの時期に交代で長期休暇を取ることが定例となっている。団長である自分は砦を空けるべきではないとクリス自身は考えていたがいつの間にか休暇の日程が自分の知らぬとこでしっかりと、それも年明けを挟んだ絶妙な日取りで決まっていたのだ。少し気も引けたが皆の気遣いが身にしみる。
思いがけぬ休暇を手にした彼女が選んだ滞在先はビネ・デル・ゼクセの屋敷ではなく、迷うことなくイクセの村だった。

 離れているとそんなことは微塵も思わないのにどうしてだろうか?
 傍に居ると甘えたくなる。ありのままの自分で居て良いのだと思った瞬間張り詰めていたものが一気に解かれて日ごろの疲れまで一気に出てしまう。それを見透かされているようでクリスは悔しかった。
 暖かな部屋で肩を寄せて過ごす時間はとても穏やかで安らかでまるで夢のようだと思った。
 考えてみれば年越しはいつも一緒だった。まるでそれが当たり前のように。こうして今また一緒に居られることが嬉しくて仕方ない自分が気恥ずかしくもある。
 悔しさと気恥ずかしさが伴って彼女の機嫌は急降下した。そんな彼女を横目にパーシヴァルはとても微笑ましい気分になっていた。自然に手がクリスの頭に乗って子供をあやすように優しく彼女の頭を撫でる。そしてクリスはさらにむすっとする。そんなクリスが彼は愛しくて仕方がない。
 パーシヴァルはふと視線をクリスから外し窓の外を見遣った。外は夕方から降出した雪が薄く積もり始めている。比較的温暖な気候であるこの地では大雪に見舞われることは滅多にない。そのためか年に数回降る雪は女神からの贈り物のような、そんな有難味と新鮮さがある。そのため子供の頃は随分はしゃいだ覚えがある。
 静か降り積もる雪と暖かなこの部屋と二人だけの貴重な時間が疲れた女神を癒してくれますように。
 穏やかに緩やかに過ぎていく時間を、一秒たりとも逃さずに心に留めてまた一年健やかに過ごせますように。
 そんなことを心の中で祈りながらクリスの髪を撫で続けていた。そのうちにむくれていたクリスもうっとりとして来て彼の胸に顔を預けながらこの二人きりの静かな時間に耳を傾ける。
 まるで時間が止まってしまったようだ、とは思わない。緩やかに緩やかに過ぎる時の中で柔らかで心地好い音楽に包まれているような、そんな気分だ。
 長くて短い一年が終わる。何も変わらなくてもきっと毎年ひとつづつ何かが変わっていく。大切なものを失った悲しみや憎しみや後ろめたい暗い気持ちがいつしか明るい希望となって大切なものが増えた。悲しい戦いが残したものをこんなにもいとおしく思えるのはきっとみんなが居て彼が居るからだ。手にした甚大な力よりも何よりもそれが自分の総てだと思う。
「ねぇ、パーシヴァル?私はとても幸せ者だと思うんだ……」
 自然と口から零れた言葉にクリスは自分で可笑しくなった。何を突然当たり前のことを言ってしまったのかと。隣を見上げるとパーシヴァルは笑いを堪えているようだった。
「何を突然。もしかして今まで気づいてなかったのか」
 それは当たり前のことで。
「知ってたけど。口に出してみたら余計に幸せな気分になったよ」
「それは何より」
「お前、馬鹿にしてるだろう」
「そんなことはないさ」
 そう言うとパーシヴァルはクリスを抱きすくめて唇を耳元に押し当てた。くすぐったくて身をよじるクリスなどお構い無しに再び言葉を続けた。
「なぁ、クリス?君は世界一幸せ者だよ。いつか……いつか傍に居られなくなる日が来ても俺はきっとずっと傍に居る。今のようなこんな時間を君が忘れてしまわない限り、俺はずっと傍に居るよ」
 褪せない思いも褪せない時間もありはしないと思う。だから代わりに褪せること無く新しい時間で君を満たしてみせる。そうすれば君の生涯永遠に俺が君を守っていられるから。
 この彼の言葉がいつの日か空しく響く時が来るかもしれない。それでも、今はそれで良い。そう思うと思いの外心は軽く、愉快な気持ちになった。
「随分の自信だな?」
 照れ隠しに少し茶化すように言ってみると自然と笑いが込上げた。

 新しい年を迎えて大切な思い出がまたひとつ増えて、それだけで何もかもが肯定された気がした。
 君が居て、今君と過ごせて本当に良かった。




☆☆☆☆☆☆☆


読んでくださってありがとうございます!

年も明けたし何かしらアップしたくて推敲もろくにせず書きなぐったまま載せてしまいました。
読みづらかったら申し訳ありません。。。
新作やりつつ、他カプに目移りしつつもパークリ熱は永遠です。
今年はもっと更新出来るようにがんばろ~。
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