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さやな

Author:さやな
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幻想水滸伝2・シードとクルガン 【   雨   】

久々にお題消化です。

ルルノイエ攻防前のシードとクルガンの短い会話。



 ――未来へ想いを馳せるには、この雨は少し重すぎた――




お題はどうしてもいつも短っいものばっかになってしまいます。





52. 雨








 





 流れてしまえばいい。全て、流れてしまえばいいのに……。泣けない私の代わりに空が泣いてくれているのだ、と。見上げた空と零れ落ちてくるその水滴にそんな誰かが浮かび上がる。
 泣いてしまおうか?
 笑ってしまおうか?
 水の滴る髪を掻き揚げてもう一度空を煽ると出てきたのは不思議にも晴れやかな笑い。
「シード……」
 その背後にはいつの間にか長い付き合いとなった相方がいた。振り向くことなくシードはその声に答える。
「何か用かよ……」
 ぶっきらぼう返ってきた彼の返答にクルガンはこっそり溜息をついた。
「随分長いこと姿が見えなかったのでな。お前の副官がえらく心配していた」
 背後から聞こえてくるその声に振り向くことはなかった。おそらく、今の自分は酷く苦しい表情を浮かべているだろうから。
「……少し、考え事をしていたんだ」
 考え事、とはまたえらくシードに似つかないことを…。そんなことをクルガンが思ったのを悟ったのか彼はさらに言葉を続ける。それはやはりいつもの彼とは似つかぬもので。
「俺だってなぁ、感傷に浸ったりするんだよ。俺だって、なぁ……」
 クルガンにはわかっているのだろう。今、シードが、ここで何を考えていたのか。
「覚悟は決まらぬか」
 自分がいくら気の置けない関係だからっていくらなんでももうちょい気の利いたことを言ってもいいだろう?
 シードは内心1人ごちる。
「今さらだろ」
 邪念を振り払うように彼は首を振るとそれでも心配していたのだろう相方のほうへ振り返った。
「……ただ、な。何にも言ってねぇことが気になってよ。あいつはどうせ気づいてるんだろうなぁと思うとな、少し……」
「お前にしてはえらく後ろ向きだな」
「……何とでも言え」
 ――俺だって、たまには感傷的になることだってある。こんな時は尚更だ。
「行くか」
「あぁ」
 未来へ想いを馳せるには、この雨は少し重すぎた。
「お前となら、何だって出来る気がするんだよ。俺は」
「それは、俺に言っているのか?」
「何野暮なこと聞いてやがんだよ」
 そろそろ時間だ。
 後はどうにでもなる。今はすべきことをすればいい。そう、全力で。
 後のことはそれから考えればいい。






 ――……楽しかったぜ……この国のことを想い……未来を想い……存分に戦った……



 きっと後は自分たちが守った者が新たな未来を築いて行ってくれる。守りきれたと今は思いたい。やれる事はやったのだ。
 どうか。残ったこの世界でいつか君が笑って過ごせるように――。
 後はそれだけを願って俺は往こう……。
 ぽつぽつと落ちてきた水滴の感覚にあの娘の涙が降らせた雨かと思ったが、きっとそれは気のせいだ。
 朦朧とする意識の端で、鮮やかに微笑む姿が見えた気がしたから。















*******

読んでくださってありがとうございます!


……暗くてすいません。
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