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◆幻想水滸伝(パーシヴァル中心に全シリーズ)をメインとした趣味の二次創作・固定ヒロイン夢小説を扱ったブログです◆各版権元製作企業・関連会社とは一切関係ございませんが著作権は筆者さやなにあります◆
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さやな

Author:さやな
寒いと生きていけないと言いつつ
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ということは実は寒さに強いのかもしれません

モノ書きするくせに筆不精な自分が歯がゆい今日この頃

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幻想水滸伝3パークリ前提・タイトル未定バレンタインSS

登場人物は、クリス・ルイス・パーシヴァルの三人。
日頃の感謝を込めて策士ルイス君がひと肌脱ぎます。














「はい、クリス様」
 突然ルイスが差し出した小さな包みの中身はいつものようにお茶菓子なのだろうと想像できた。が、クリスはルイスの笑顔と包みを見比べて小首を傾げた。傾げてみたものの、ありがたく受け取りながらクリスはルイスに尋ねてみた。
「いつものとは何か違うの?」
 手先の器用なルイスは良くティータイムに手製の菓子を皆に振舞う。いつものことなのだが、ティータイムということ以外が今日は少し違っていた。
 今日のそれは可愛らしい柄の包み紙、銀色のリボンが添えてある。
「今日はバレンタインですから」
 にっこりと笑ってルイスはそうクリスに話した。そうしてクリスはやっぱり首を傾げた?
 ゼクセンにはそう浸透していないイベントだからクリスが知らないのも仕方ない。
「先日読んだ本に書いてあったんです。バレンタインっていうのは大切な人に日頃の感謝を込めて贈り物をする日なんだそうです。それが今日、2月14日なんですって」
「そんなイベントがあるのか」
「はい、せっかくなのであやかってみました」
「そうか、ありがとう」
 お礼を言ってからクリスは少し考え込んだ。
「ねぇ、ルイス?そうしたらわたしも何か贈り物をしなくちゃいけないね?」
 贈り物の類はあまり特意じゃない。どうせなら本人に欲しいものを聞いてしまえば事が早い。
 そう思って聞いてみたのに、予想外の方向から返事はやって来た。パーシヴァルだ。
 どうして彼はこういう絶妙のタイミングでいつもいつも現れるのか。クリスは甚だ疑問だ。
「お返しは3月14日、ですよ。クリス様は一ヶ月間一生懸命何を贈るか悩まなければいけません。大体、“本人の欲しいもの”なんて、贈り物の楽しみがないではないですか」
 ルイスは苦笑いを浮かべているが、心なしか嬉しそうな表情をしている。ということは……もう、逃げ道がないではないか!クリスは毎度のことだがパーシヴァルが恨めしく思った。
 そもそも、だ――。
「今日じゃなくて、なんで一ヵ月後なんだ?」
 ゼクセンではそれほどバレンタインというイベントが浸透していない。が、一部の目敏い菓子業者がここ数年バレンタインというイベントを密かに大プッシュしている。主に年若い女性から支持され出したため、浸透するのも時間の問題だろう。
「大切な人に日頃の感謝を込めて――というのが本来の目的ですけれどね、とある地方ではちょびっとそれが捻じ曲がって伝わっているんですよ」
 もちろんそれも、元を正せば菓子業者の策略だ。
「捻じ曲がっているとは?」
 先を促すクリスの目が胡散臭そうだと訴えているが、パーシヴァルは軽くスルーして続きを教えた。
「2月14日は、好きな人に贈り物を渡して愛を伝える日、ですよ」
 流石にルイスが少し慌てた。
「それは、女性がってお話ですよね?」
「でも大差ないだろう?現に、クリス様にしか渡してないじゃないか」
「それはそうですけれど……でもそれだじゃなくて」
「折角だ。お返しは一ヵ月後に取って置けよ」
「ってそれ、パーシヴァル殿が決めることではありませんよ」
「良いんだよ。クリス様は、ルイス相手に少し経験値をだな――」
 いつの間にかパーシヴァルとルイスの遣り取りはクリスそっちのけで声を潜めたものになっていた。ふたりが我に返ってクリスを窺うと――気が付けばクリスは満更でもなさそうな顔をしているではないか。ついでに失礼なことまで言われていたなど全く気付いてもいないようだった。
 パーシヴァルとルイスは顔を見合わせてほっと息を吐いた。



 お茶菓子は別のものが用意されていて、そうしてルイスは後で開けるようにと言っていた。夕方、一息入れようと筆を休めたクリスは執務室で先程の包みを取り出した。ルイスは今、クリスの頼んだ所用のため出かけている。今なら良いだろうとクリスは可愛らしく結ばれたリボンを解きに掛かった。
 ルイスも可愛らしいことするなぁ、そんなことを思うと自然と頬が綻びそうになる。
 パーシヴァルの言うことは胡散臭いけれど一理ある。送る側の楽しみと送られる側の楽しみ。きっと何を選ぼうか悩むに違いないけれど、頑張って自分で選ばなくちゃ。こんなに楽しい気持ちにさせてくれたのだもの!
 中から出て来たのは可愛らしいハート型のチョコ菓子と、香りの良い茶葉、それから――。
 最後に出て来た小さなカード、その文面にクリスは度肝を抜かれた。
 あざといルイスにまんまとしてやられた。
 カードには愛や感謝のそれではなく――。

 “この紅茶は大切な人と一緒に飲んでくださいね。ひと口飲んだらカップを交換して――”

 そこまで読んでクリスはひとり赤面した。






 一体どこまでがルイスの計画通りなのだろうか?何故、ルイスの代わりに奴が今やって来るんだ!?
 書類片手に執務室にやって来たパーシヴァルからクリスはルイスからの伝言をまず伝えられた。
「さっきルイスに会いまして、伝言もらって来ました。“もう少し、時間が掛かってしまいそうです”とのことですよ」
 そう言ったパーシヴァルの笑顔が今は殊更憎らしい。
 クリスはパーシヴァルに先程のカードを投げつけてやった。綺麗にそれをキャッチしたパーシヴァルが一見した途端声を出して笑った。相当、愉快に違いない。わざとらしく咳払いをしたクリスの顔色は真っ赤だ。
「で?そんな赤面するほどのものをどうして私などに見せるんです?」
 意地悪くパーシヴァルが問いただせば、クリスは返事もせずに立ち上がった。動きがどうにもぎこちない。
「ちょうど、お茶にしようと思っていたんだ。ついでに飲んでいけ」
 視線も合わせずぶっきら棒にそう突きつけた。それからややあって――。

「今日は、感謝や愛情を物で伝える日であって、言葉はいらんのだろう」

 パーシヴァルが再び声を立てて笑った。
 愉快なのもあるが――自分の都合良い方へ解釈しすぎだろう!













*******

読んでくださってありがとうございました!

え~、お粗末さまでした。またしても突発的に書いたので誤字脱字の類があったら申し訳ありません。
初めてのバレンタインネタ。毎年やろうと思いつつ、ギリギリセーフで今年やっと書けました。
賢いルイス君は絶対こんなことやらないと思いつつ。。。
終始仕事中だったため、言葉が崩れないパーシィが新鮮でした。珍しくへたれてないしね。
ふたりの関係がこのお話の時点でどのくらい発展しているのかはご想像にお任せします♪
バレンタインを全てヴァレンタインと打っていたことに、今気付きました。慌てて全部修正。。。
アルファベットだとVなのになんでバなんでしょうね。


絶賛放置中にも関わらず、たくさんの拍手頂いてました。ありがとうございます!
拍手お礼などもそろそろ替えなくちゃと思いながらも、ちょうど良い長さのものがなかなか書けず申し訳ありません。


それでは、
ハッピーバレンタイン!日頃の感謝を込めて――
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